建築士試験にでる「居宅サービス」

令和2年度の一級建築士製図試験の課題は「高齢者介護施設」。

課題発表時に「居宅サービスを行う」と明記されてあり、この「居宅サービス」を重点的に説明するため、居宅サービスの主な要素を複合した「小規模多機能型居宅介護」について解説しました。

実際に行われた試験では、地域密着型特養と小規模多機能型居宅介護を複合した施設(を基にした規模と室構成)で出題されました。
その意味で、私の読みが当たったことになりますね。

動画バージョンもあります。

12月、合格発表とともに、標準回答例が公開されました。

それを見たところ、なるほど、と。
実在の地域密着型特養+小規模多機能型居宅介護の形態、そのままで出てきたのです。

ツイートで書いたとおり、資格学校の常識で解くとこの形態は導き出せないでしょう。

地域密着型を含むユニット型特養は、「ユニットを最優先」「2ユニットで職員諸室を共有」という平面計画の建て方をするので、資格学校の好む「利用者動線と職員動線の明確な分離」ができないのです。

あとから振り返ると、「資格のための課題」から「実際の建築物に沿った課題」への転換点となるのかもしれません。