令和2年度の一級建築士製図試験の課題は「高齢者介護施設」。
課題発表時に「居宅サービスを行う」と明記されてあり、この「居宅サービス」を重点的に説明するため、居宅サービスの主な要素を複合した「小規模多機能型居宅介護」について解説しました。
実際に行われた試験では、地域密着型特養と小規模多機能型居宅介護を複合した施設(を基にした規模と室構成)で出題されました。
その意味で、私の読みが当たったことになりますね。
うわー!!!!これは大変な試験だったのがプランで伝わります。
— 社会建築もぐり/なかみねひろえ (@sha_ken_mogri) October 11, 2020
3階建てに入所3ユニット+居宅サービス(小規模多機能にそっくり)
だったんですね。#製図試験 #高齢者介護施設
令和2年 一級建築士設計製図試験 本試験プラン : TAC建築士講師室ブログ https://t.co/Q8KMsg35Sn
#一級建築士 #製図試験 の #高齢者介護施設 は、内容を実在の施設に当てはめると、
— 社会建築もぐり/なかみねひろえ (@sha_ken_mogri) October 11, 2020
・地域密着型介護老人福祉施設(特養) と
・小規模多機能型居宅介護事業所
の複合を想定した課題と見られます。
これを狭い敷地の3階建てに収めるのは、確かに難儀です。
↓実在事例https://t.co/QUUhIwPX4c https://t.co/F5iAxarqDi pic.twitter.com/1vkPqz1BPf
動画バージョンもあります。
12月、合格発表とともに、標準回答例が公開されました。
それを見たところ、なるほど、と。
実在の地域密着型特養+小規模多機能型居宅介護の形態、そのままで出てきたのです。
#高齢者介護施設 は、やっぱりユニット型。#一級建築士 #製図試験 の資格学校の決めた常識は通用せず。
— 社会建築もぐり/なかみねひろえ (@sha_ken_mogri) December 25, 2020
ユニット型特養を知ってる人なら素直に解けたけど、資格学校の解き方ではこんなに綺麗にとけません
スタッフ動線と利用者動線が交差するのも、共同生活室が廊下と一体なのも、彼らの常識外だから pic.twitter.com/PzJ0OdVYLf
ツイートで書いたとおり、資格学校の常識で解くとこの形態は導き出せないでしょう。
地域密着型を含むユニット型特養は、「ユニットを最優先」「2ユニットで職員諸室を共有」という平面計画の建て方をするので、資格学校の好む「利用者動線と職員動線の明確な分離」ができないのです。
あとから振り返ると、「資格のための課題」から「実際の建築物に沿った課題」への転換点となるのかもしれません。